2017年5月11日
【生育状況 平成29年5月10日 (市川市大野町4丁目)】
幸水生育調査の対象圃場にて、本年度第1回目の生育調査を行いました。 対象圃場の開花状況は、開花始めが4月15日、開花盛りが4月17日と短い期間で満開となりました。着果は並からやや不良ですが、一定の着果数量は確保できる状況です。 平均果径は、縦17.7ミリ・横18.2ミリでした。昨年同日の調査より平均果経は小さかったものの満開日を考慮すると、現時点では肥大に著しい差は出ていないように思われます。
【防除情報】
黒星病 4月下旬から黒星病の果実感染が目立っています。葉柄や芽基部の病班は少なく、果実に感染しているのが、本年の発生の特徴となっています。多発傾向の園では、アンビルフロアブル+ベルクートフロアブルやユニックス顆粒水和剤47+ベルクートフロアブルなどの黒星病に効果の高い薬剤で臨機防除を行なって下さい。黒星病に対する感受性は低くなる時期ではありますが、病班部の除去を徹底して下さい。
また地域全体で黒星病の密度が高まっていることから、耐性菌の発生が少なく、使用回数の比較的多いトレノックスフロアブル・デランフロアブル・ベルクートフロアブル・キノンドーフロアブル等をつなぎの防除に使用して、雨天時に残効が切れないように努めましょう。
【多発時の臨機防除】
- アンビルフロアブル(1,000倍・7日前・3回) ※EBI剤は耐性菌の発生が懸念されますので、同系統の薬剤散布回数を注意して使用しましょう。
- ユニックス顆粒水和剤47(2,000倍・21日前・3回)
上記の薬剤を散布する際は、耐性菌発生回避のためベルクートフロアブルなどを混用し、散布して下さい。
【予防剤】
- トレノックスフロアブル(500倍・30日前・5回)
- デランフロアブル(1,000倍・60日前・4回)
- ベルクートフロアブル(1,500倍・14日前・5回)
- キノンドーフロアブル(1,000倍・3日前・9回)
カイガラムシ類 近年、カイガラムシ類の発生が多くなってきています。3月・4月の気温が高いと発生が早くなり、高温・乾燥気味に推移する年は、発生が多くなるので注意が必要です。 昨年発生が多かった園は、アプロード水和剤を臨機で散布し防除を行いましょう。第1世代の発生は5月下旬頃から発生するので、6月上中旬の散布が効果的です。
- アプロード水和剤(1,000倍・30日前・2回)